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老舗薬局4代目社長の実践躬行ブログ |

奨学金という名の・・・

2年ぶりにスマートフォンを買い替えました!
2年も使うと、いちいちフリーズして使いものになりません。
新しいスマホは当然のことながら、サクサク快適に動いています。気持ちいいですね~

例年この時期は、リクルート活動に奔走しているのですが、今年は学生の就職活動の動きが鈍く、大学や学生に聞いたところ、現6年生は、今年の国家試験の結果を受けて、かなりビビッてしまっているようで、勉強ばっかりしていて、就職活動はまるでしていないそうです。
いつ動き出すのかわからない状況です。困りました。。。。

現在、弊社に実習に来ている5年生に就職に関して色々と質問してみたところ、奨学金を返済しなければならないので、なるべく給与の高いところであったり、奨学金の返済を支援してくれるところを選びたいとのことでした。(なるほど~)

奨学金と言えば、成績が優秀なんだけど家庭の事情により修学できない。
こんな優秀な学生を対象に学費を給付する。こんなイメージを持っていましたが、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)のホームページで調べたところ、下記のように書いてありました。

「奨学金は、学生が自立して学ぶことを支援するために学生本人に貸与し、卒業後、学生本人が返還していくものです。このことを理解し、有効かつ計画的に利用しましょう。」

奨学金は、「第一種奨学金(無利息)」と「第二種奨学金(利息付)」の2種類があり、選考基準は、第一種は、「特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく修学困難な者に貸与します。」第二種は、「第一種奨学金よりゆるやかな基準によって選考された者に貸与します。」こんな感じです。

要するに貸与ということは、学生ローン(借金)みたいなものですね。
今の時代、大学生の2人に1人の学生が奨学金を借りているそうです。
私立の薬学部は、1年間の学費がだいたい200万円ぐらいなので、6年間で1200万円になります。
私が大学生のころの学費から随分高くなりました。
この20年間の景気動向を鑑みると、奨学金を借りなければならない状況は理解できます。
私がこれまで関わった薬学生の3分の2の学生が、奨学金を借りていました。
借りている金額は400万~1200万円。結構大きな金額です。この金額を卒業後20年かけて返済していくわけです。ちょっと心配なのは、彼らが卒業後のライフプランが立っているかどうかです。

400万円借りている場合は、1ヶ月の返済が¥17,000~¥18,000
800万円借りている場合は、1ヶ月の返済が¥33,000~¥35,000
1200万円借りている場合は、1ヶ月の返済が¥50,000~¥51,500

弊社の初任給でシミュレーションすると、月給30万円(基本給25万円+薬剤師手当5万円)
社会保険料等で5万円近く引かれますから、手取りは25万円程度。
家賃が5万円とすると、残りは20万円。この金額から返済していくことになります。

400万円借りている場合の生活費は、¥200,000-¥17,000=¥183,000
800万円借りている場合の生活費は、¥200,000-¥33,000=¥167,000
1200万円借りている場合の生活費は、¥200,000-¥50,000=¥150,000

400万円の場合は、全く問題ないでしょう。
800万円の場合も少しぐらいの貯金ができるでしょう。
1200万円の場合は、生活していくことはできますね。ただ、贅沢はできません。

因みに20数年前に私が東京で就職した時は、初任給25万円だったので、手取りが20万円、家賃7万円だったので、13万円で生活していました。貯金は全然できませんでしたが、それなりに生活していました。

奨学金は、自己実現のために自分に投資した借金です。
自分で借りたものは、自分で返していくべきです。
最初は、奨学金を借りていない同期と手取りの違いはありますが、それは、仕事で地道に実績を積み上げて昇給に繋げていけばいいことです。

自分の近い将来のライフプランを立て、最低限必要な収入が得られ、自己実現を叶えられる職場を見つけるためにも就職活動はじっくり行った方がいいのではないでしょうか。
就職先が決まったら、そこで働く自分を実現するために国家試験の勉強に励む!
この方が自然じゃないかと思います。

薬剤師の売り手市場に溺れていると、あとで後悔するかもしれませんよ!
世の中そんなに甘くないですからね。

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Posted by 小松 義人 on  | 0 comments  0 trackback

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